《モスローズ》(1890)

¥192,000

Pierre Auguste Renoir (1841-1919)
Moss Roses

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《モスローズ》(1890)
カンヴァス,油彩 27×35 cm
パリ,オルセー美術館

絵画サイズ: 約原画サイズ
作品コード: RenMos

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説明

モスローズというのは、つぼみに苔(Moss)のような腺毛がついたバラで、日本では「苔薔薇」と呼ばれるオールドローズの品種である。突然変異で誕生し、ビクトリア時代に流行したバラとしても知られている。花言葉は、「尊敬、愛の告白、無邪気、可憐、崇拝」など。

これは、50歳頃のルノワールが描いた作品であった。印象派から誕生し、印象派を乗り越え、画家自身が探究し続けた独自の作風が確立していた頃でもあった。そのような中でも、バラ本来の形よりも、その自由なタッチで表現した幾重にも重なり合った花弁の印象を捉えた様子から、印象派時代の作風に近づけた作品といえる。

この作品は、当時医師で印象派の収集家でもあったジョルジュ・ヴィオ(1855-1939)が入手し、1907年まで手元に置いていた。その後、ルーヴル美術館絵画部門の学芸員として、モネ展やルノワール展などの回顧展を手掛けたポール・ジャモ(1863-1939)の手に渡り、最終的に国家に寄贈された。